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moon piece P-diary

ゆーはん
0
    120531_203831.jpg

    今日は鶏の唐揚げの
    大根おろし煮だって。

    3日前に
    オンタイムだけど(笑)真壁出身のご近所さんから、
    泥のついた大根をたくさんいただいたの。

    そんなわけで、
    最近我が家の食卓は大根がたくさん並んでる。
    大根、美味しいよね。
    | - | 20:42 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    恐るべし
    0
      120531_193210.jpg

      全身を伸ばす感じで、
      2km泳いだよ。
      まだほんの少しからだのこわばってた部分が
      全部とれた。
      すっきりしたー。

      てか、100キロが終わって4日、
      始めて体重計にのった。
      この4日間、
      思いっきり欲望にまかせた
      暴飲暴食して来たから
      体重なんて変わってないだろうなーって思ってたんだけど、
      歩く前と比べると2kg減ってた。
      100キロ恐るべし。
      歩き終わった直後体重計乗ったら、
      いくら減ってたんだろう。
      | - | 19:37 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      プール行くよー
      0
        120531_180201.jpg
        にんにん。
        | - | 18:04 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        ゆーはん
        0
          120530_210734.jpg
          プール行きたかったけど、
          今日も仕事終わりがこの時間になったから諦めた。
          でも、今日も酒がウマイぜ!
          | - | 21:11 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          2012年つくば100キロウォーク 歩行記 #1
          0
            ◆プロローグ

            2011年初春、
            メンバーを募った。

            「100キロウォークにエントリーしない?
             誰か一緒に挑戦してみないか?」

            14人のメンバーが集まった。
            14人で挑戦した。
            当日の天気は生憎の雨。
            嘘。
            台風もどきの低気圧。
            斜めから叩きつけるような雨の中、
            丸々1日、14人で必死になって歩き続けた。
            そして、
            オレ以外の13人が完歩と言う偉業を達成した。

            詳細は去年のレポート
            http://moonpiec.jugem.jp/?eid=1856


            オレだけゴール出来なかった。
            オレひとりだけゴールに辿り着けなかった。
            何が駄目だったんだろう?
            どうして歩けなかったんだろう?
            1年ずっと考え続けたよ。

            リタイヤした直後は、
            悔しかったり、
            悲しかったり、
            情けなかったり、
            思いっきりネガティブの深海の中に沈んで、
            泣いたり、拗ねたり、ウジウジしてた。
            家族に当たり散らした事も何度かあった。

            去年参加したメンバーのうち何人かが言ってくれた。

            「むんさんがもう1度挑戦してみたいって言うなら、
             オレ(私)も一緒に歩くよ。」

            この言葉は嬉しかったけど、
            即座に「分かった。」と答える事は出来なかった。
            だって死ぬほど辛かったもん。
            限界まで頑張ったけど、
            それでも出来なかったんだもん。
            もっかい挑戦した所で、
            今度は歩けるなんて到底思えなかったから。

            雨音とカエルの鳴き声しか聞こえない道。
            前さえ見えない暗闇。
            カッパの首筋から入ってくる雨粒。
            ただただ一人で歩き続けた。
            痛みに耐えながら。

            頑張ったけど出来なかった。
            一生懸命頑張ったけど出来なかった。
            去年出来なかったものが、
            次は出来るなんて思えないじゃん。


            69キロ地点。
            陸橋下。
            チームのみんなに、





            このメールを送った。

            寝る前に、
            この瞬間の事、
            この瞬間の景色、
            この瞬間の音、
            そしてこの瞬間のキモチを
            何度も何度も思い出した。


            いつからだったかな?
            思い出すとアタマの中に、
            違う声が聞こえて来るようになった。


            「むんさんはもっかいやらなきゃ駄目でしょ。」

            「あそこに置いてきた忘れ物、一緒に拾いに行きましょう。」

            「むんさんがやるなら、つきあいますよ。」

            「むんちんがやるなら、私やるよ。」


            日が経てば経つほど、
            聞こえる声が大きくなって
            アタマの中を反響した。



            「やらなきゃ駄目でしょう」
            「忘れ物取りに行きましょうよ。」
            「つきあうよ。」
            「つきあうから。」



            もっかいだけ挑戦してみようと思った。
            駄目でもいい。
            今回駄目だったら、
            オレには100キロは無理と
            きっぱり諦めよう。
            それでも、もう1回だけ挑戦してみよう。



            2012年5月。
            つくば100キロウォーク、
            満身創痍、ボロボロになりながらだったけど、
            なんとかなんとかゴールする事が出来ました。




            どや!



            申込者533名、
            出場者477名、
            完歩者268名
            完歩率56.18%
            歩ききってきました。





            どや!!




            1年越しの思い。
            仲間達や家族の支えのおかげで、
            ゴールする事が出来ました。
            正直、一人で挑戦してたら
            絶対ゴールなんて出来てない。







            We are ちーむつきっこ!




            今日から何回に分けて、
            2012年つくば100キロウォークのレポートを書きます。
            僕と、そして僕の周りにいる
            すばらしい家族と仲間達の物語です。

            長い話になるかもですが、
            良かったら読んでやって下さい。







            ◆100キロってキョリ

            100キロ100キロと軽々しく書いてるけど、
            実際100キロってどれくらいってイメージ出来ます?

            東京ベースで話して申し訳ないけど、
            国道1号線で言うなら、
            起点の日本橋を出発して、
            横浜を越え、茅ヶ崎を越え、平塚を越え、小田原を超え、箱根。
            ここでやっと100キロ。

            国道4号線で言うなら、
            同じく起点の日本橋を出発して、
            草加、越谷、春日部等々、
            埼玉さんの名だたるビックシティ達を抜けて、
            栃木県宇都宮市。
            このあたりでやっと100キロ。

            国道6号線で言うなら、
            同じく起点の日本橋を出発して、
            松戸、柏等々、
            千葉さんの名だたるビックシティ達を抜けて、
            茨城県水戸市。
            このあたりでやっと100キロ。

            このキョリを1日24時かけて歩こうと言うのです。

            歩きます?
            歩けます?

            正確に日本橋からじゃなくていいよ。
            池袋でも新宿でも新橋でもどこでもいいさ。
            そのへんから、箱根まで。宇都宮まで。水戸まで。
            頼れるのは、
            二本の足と、
            背中に背負ったリュックと
            歩いてやるって想いだけ。

            あなたなら歩きますか?
            歩けますか?
            歩こうと思いますか?

            僕達が参加した100キロウォークってイベントは、
            そんな狂気に満ちた、素敵すぎるイベントです。







            ◆荷物

            大会前日の日記で、
            当日のリュックの中身について、
            何を持って歩くかを書いたけど、
            その中で、実際使ったものと、
            単に持ってただけで、
            1回も使わなかったものを書いておきますね。
            僕はもう出ないけど、
            来年チームの誰かが出る時は、
            参考にでもして下さい。

            赤色に着色したモノが、
            リュックに入ってたけど、
            一切使わなかったもの。
            ただただ、リュックを重くしていただけの
            無用の長物だった。


            ・衣類
            換えのタオル
            帽子
            換えの五本指ソックス
            ウインドブレーカー
            クビに巻いて体温さげるヒモ

            ・薬系
            絆創膏
            針&ライター
            エアーサロンパス
            ロキソニン
            ムコスタ
            アレグラ
            リップクリーム
            ウナ

            ・電気系
            ヘッドライト
            バックライト
            携帯の充電池
            携帯の予備電池
            ipod
            ipod shuffle×2
            イヤホン(予備)


            ・燃料
            経口補水液
            粉末ポカリ
            ブドウ糖タブレット
            ソイジョイ×3
            カロリーメイト(チーズ味)
            もちもちチョコパン


            ・その他
            エントリーのはがき
            900mlペットボトル
            ハイドレーションのチューブ
            マグカップ
            ティッシュ
            よごれものを入れる袋
            髪の毛を縛るゴム
            小銭入れ
            父ちゃんと母ちゃんの写真

            ・武器
            切り捨て御免の剣


            こうしてざっと見てみると、
            燃料&緊急食料として買っておいたモノは
            リュックに入れて歩いてだけで、
            一切手をつけなかった。

            去年はね、
            コース上どこで食料が調達出来るのか、
            まったく知らない状況で歩いた。
            実際、調達出来るのは、
            20km過ぎ、そして60km手前に通る、
            セブンイレブンの1箇所しかないんです。
            去年はこれを知らなかったせいで、
            コース上で、腹が減ってツライ思いを何度もした。
            その思いから、沢山食べ物を持って歩いたけど、
            実際必要なかった。

            20km&60kmのセブンで、
            その後の所要時間を考えて、
            ちょうどいいくらいのおにぎりや
            パンを買う事が出来たし。



            IMG_4245.JPG

            武器として持っていた剣。
            夜、真っ暗になった後、
            不埒なフトトキモノが出て来た時に、
            仲間を助ける為に、
            戦う為に持っていた
            切り捨て御免の剣。


            IMG_4240.JPG

            歩く前から、仲間達から、
            「それはいらないでしょー。」
            って散々バカにされたのが悔しくて、

            「うるせーよ。
             オレはゴールする時、
             この剣を天にかざしてゴールすんだよ!!」

            って何度も言ってたんだけど、
            ゴールの時、この剣の事は
            存在すら忘れてた(苦笑)


            この剣、ずっとリュックに刺して、
            背負って歩いてたんだけど、


            IMG_4234.JPG

            刀の持つ所
            「柄」って言うんだっけ?
            ここを握ると


            IMG_4235.JPG


            「きゅぅうううう。」

            って音が鳴るの。
            小さい子供が履いてる
            歩くと音がなるサンダル。
            あれと同じ音。
            歩いてる時、
            色んな人から後ろから何度も握られた。
            握る度に音がなる。

            「きゅぅうううう。」

            その度に笑いが起こった。
            みんな笑った。

            切り捨て御免の剣。

            持って歩いたアイテムの中で、
            間違いなく大活躍したモノの1つでした。
            来年歩く人いたら貸すよ。
            マストやで!!







            ◆プレッシャー

            20kmまでは正直きつかった。
            暑い。
            ただただ暑い。
            去年、雨の中、
            寒さと戦うのはきつかったけど、
            天気がいいならいいできつい。

            日差しが痛い。

            でも自分にとって、
            日差し以上にきつかったのが、
            プレッシャーだった。
            歩きながらずっと考えてた。

            今年歩けなかったらどうしよう?
            ゴール出来なかったらどうしよう?
            これだけ仲間や家族を巻き込んで
            支えて貰ってる。
            みんなからの期待は嬉しかったけど、
            それ以上に怖かった。

            もし歩けなかったら、歩けなかったら・・・・

            このキモチが想像以上に、
            カラダにブレーキをかける。
            歩いていて足首や膝に些細な違和感を感じるだけで
            不安でたまらなかった。

            どこか悪いんじゃないか?
            故障しちゃったんじゃないか?
            だってまだ数キロしか歩いてないのに、
            この時点で違和感って何?
            故障か?
            やれるのか?
            ヤバイんちゃうか?

            こんな事ばかり考えて歩いてた。
            今回の100キロの中で、
            2番目にきつかったのは、
            最初の20キロの区間だった。


            不安に押しつぶされそうなキモチを、
            作り笑いに包み込んで、
            ただただ足を動かしてた。



            太陽が肌の露出した部分を
            じりじりと焦がし、
            イタズラに僕の不安ばかり照らし続けていた。





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            IMG_3744 のコピー.JPG




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            IMG_3815.JPG








            #2につづく

            http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4448





            | - | 07:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            2012年つくば100キロウォーク 歩行記 #2
            0


              ◆楽勝

              20kmまではきつかった。
              でもその先はぶっちゃけ楽勝だった。
              30km手前。
              時間にして18時半くらいかな。
              思う存分体力と気力奪ってくれてた太陽は沈み
              辺りが暗くなり、気温が下がった。
              こうなると、一気に楽になった。

              この頃になると、
              カラダの色んな所から感じる違和感に起因する
              不安やプレッシャーはすっかりなくなった。
              そりゃ30km歩けば、
              どこかしらかは痛くなるし、
              キモチ悪い所は出てくるよ。
              逆にこれがないと怖いわと。

              カラダ中、色んな所で、
              痛い所やキモチ悪い所が出始めていた。
              疲れを感じ始めていた。
              でも、これは想定内のもの。
              キョリ相応のモノだとしっかり確信が出来た。
              こう思えたのは、
              イチにもニにも練習の賜だと思う。

              去年の100キロウォークの前は、
              1回しか練習をしなかった。
              30kmの1回こっきり歩いただけだった。

              おいらは普段、
              週に2回スポーツジムに通い、
              30分の筋トレと1時間のエアロをやってます。
              週に1回プールに通って2km泳いでます。
              週に2回サッカーをしてます。
              毎週末20km走ってます。
              こんな生活を続けています。
              だからこそ慢心があった。

              100キロって言っても、ただ歩くだけでしょ?
              そんなの練習なんていらねーよと。
              こんな慢心を持ったまま昨年はエントリーして、
              見事に撃沈。
              「歩く」と「走る」では
              まったくもって別次元のものだった。
              そもそも使う筋肉からして違った。

              この失敗を踏まえて、
              今年はしっかり練習をした。
              具体的には、

              装備のチェックを兼ねてカビちゃん、桶さん、さおりの3人で歩いた(25km)


              ちーむつきっこで行った雨対策の練習会(36km)
              http://moonpiec.jugem.jp/?eid=3942


              カビちゃんとみゆきさん3人で歩いた
              (そして喧嘩した)
              夜のピクニック(41km)
              http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4130


              夜のピクニックから3日後、
              ひとりで行ったぼっち対策(51km)
              http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4183


              その翌日、
              連休中のトータル走行距離を100にしようと思って、
              嫁と歩いた(10km)
              http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4190


              その5日後、
              ぼっち+夜対策として1人で、
              柏からつくばまで歩いた(51km)
              http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4285


              そして翌週。
              大会5日前、調整を兼ねて歩いた(8km)
              http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4337


              大会前、1ヶ月半で、
              220km以上歩いた。
              今回の参加に当たって、
              練習で歩いたこのキョリは、
              大いなる自信に繋がった。

              特に本番2週前、
              1人で夜中51km歩いた時は思った。
              もしかしたら今年はイケるかもと。
              この練習が、
              当日、僕の背中を後ろから押してくれた。







              ◆修学旅行の夜。

              上述のとおり、
              20→60の40kmは
              楽勝だった。
              キョリ相応の疲れや痛みはあったけど、
              それでもこの区間を一言で表すなら、
              「楽勝」。

              だからかこの区間は、
              さんざん性的な話をしながら歩いてた。

              今年の100キロウォーク、
              大半を、
              あららちん、カビちゃん、桶さん、オレ。
              4人で歩いた。
              30kmを越えてしばらくの頃は、
              さぶれちんも一緒に歩いていたけど、
              さぶれちんは少しずつ遅れていって、
              気がつくと4人になってた。
              既婚者4人、
              ずっとエロい話をしながら歩いてた。

              具体的に言うと、
              お互いの配偶者と、
              初めてそのような関係になった時の話。

              「えーいつしたん?」
              「場所はどこ?」
              「その時の二人の関係は?つきあってたの?それともつきあう前?」
              「マジ!? 「今日うち誰もいないんだけど」って誘われたん?」
              「それテッパンじゃん。そん時、奥さんいくつよ?」
              「19!?マジ?」
              「えーその時の奥さんのパンティ何色?」
              「えっ!?憶えてない?そりゃそうだよなぁ。。。」

              既婚者4人
              ぼそぼそエロい話をしながら歩いてた。

              アニメやマンガの登場人物、
              セックスするなら誰としたい?

              オレはやっぱり不二子ちゃんかなぁ。

              えー、オレは鮎川がいい。

              鮎川って誰だよ?

              あーオレンジロードか。
              確かにそれはアリだな。

              でも不二子の方が良くね?

              いや、不二子は無理。
              なんかあいつすごそうで、
              何一つ満足させてやれる自信がないもん。

              笑 確かに。

              あっ、オレ今思いついた。
              雪がいい。
              雪としたい。

              雪って誰?

              宇宙戦艦ヤマトの森雪だよ。
              コスモタイガー隊で、
              古代の奥さんになった子だよ。

              えー、そのへん出すなら
              メーテルっしょ?

              確かにメーテルはエロいけど、
              雪の方がなんていうか庶民的な身近さがあって、
              オレのリビドーをくすぐるなぁ。

              あららちんはそんなんねーの?

              ないよ。
              だって、2次元とかの世界で、
              男の人をそんな風にセクシーに描いてるものとかなくない?

              そうかなー。

              まぁいいよ。
              ならあららちんは
              キン肉マンって事にしときなよ。
              あららちんがセックスしたい相手はキン肉マンな。


              既婚者4人
              延々エロい話をしながら歩いてた。
              延々下らない話をしながら歩いてた。
              去年の教訓を踏まえて、
              ぼそぼそぼそぼそと
              ささやくようにしゃべりながら歩いた。

              20→60の40km。
              この区間は楽しかったな。
              あの頃に戻ったみいたで。
              修学旅行の夜みたいで。


              60まではね。
              あくまでも60までは。









              ◆家族

              今回、もう1回100キロに挑戦するに当たって、
              家族にお願いした。
              お願いだから応援に来て。
              オレを支えてって。
              オレ弱いから1人だときっとくじけてしまいそうだし、
              100キロって本当にハンパないし。

              だからお願いだから、応援に来てくれないか。
              そしてゴールで待っていてくれないか?
              お前達がゴールで待っていてくれるなら、
              お父さん、何があっても歩くから。
              足がもげても、千切れても、腕だけになっても歩くから。

              大会当日、
              嫁、長女、次女、
              家族総出で応援に来て、サポートしてくれました。
              コース上、いたる所に現れて、
              チームの旗を振って応援してくれました。





              長女にいたっては、
              日曜日は大切な駿台模試があったんだけど、
              それも休んで応援に来てくれました。

              後半、辛くなった時はいつも家族の事を考えて歩いてた。
              嫁が、長女が、次女が、
              3人が待つゴールに自分が飛び込んでいく姿を
              イメージしてた。
              お父さんすごいろ?
              なっ、すごいろ?
              なっ、ちゃんとゴール出来たよ。
              こう言いながらゴールする所を。


              娘達にはいつも言ってる言葉がある。


              「何か言葉を発する時は
               考えてからしゃべりなさい。
               考えた上で
               自分がやるって決めた事、宣言した事は、
               何があってもやり抜きなさい。
               負けちゃ駄目だ。
               自分を誤魔化しちゃ駄目だ。
               自分がやると決めた事は、
               最後まで頑張りなさい。」


              娘達2人とも、
              こう言って育ててきてる。
              コレを言ってる張本人が、
              ツライとか痛いとかって理由で、
              途中で止めることなんて出来ないでしょ?

              家族が、娘達が、
              ゴールで待ってくれてるんです。
              オレは家族の前で言ったんです。


              「もっかいだけ100キロ挑戦する。
               今度は絶対歩いてみせる。」


              何があっても途中でやめる事なんて出来ないよ。
              辛くなる度に、
              嫁の顔、娘達の顔を思い出してた。

              頑張るから。
              オレ、頑張るから。
              ゴールで待っててな。

              そう思いながら。



















              ◆未知の世界

              何度も書くけど
              20→60の40kmは本当に楽勝だったんだよ。
              60手前で言った。

              「なぁ、ぶっちゃけオレ楽勝なんだけど、
               100キロってこんなもんだっけ?
               雨が降らないと、これくらいのものなん?
               もし、このレベルが続くだけだったら、
               オレ、ゴール出来ても
               あんまり感動とかないかも。」


              「笑
               大丈夫っすよ。
               100キロのしんどさって言うか、
               100キロの醍醐味は60越えてからですから。
               そんな心配しなくても、
               むんさんがゴールで心の底から感動が出来るくらいの
               ハンパない試練、超えなきゃいきないヤマが
               これから待ってますから。」


              カビちゃんが言った。
              彼は知ってる。
              彼は去年も歩いてるから。

              オレ、このレベルだったら、
              もしゴール出来ても
              あんまり感動とかないかも。

              自分がどれだけ甘かったかを、
              この後イヤという程思い知らされる事になろうとは、
              この時は思ってもなかった。
              だってオレは69kmしか歩いた事なかったんだもん。
              その先がどんなだなんて想像もしなかったんだもん。


              夜風は疲れてほてったカラダをさましてくれた。
              心地良かった。
              このままずっと、
              仲間達との楽しい夜のピクニックが、
              続くと思っていた・・・






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              #3につづく

              http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4451





              | - | 07:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              2012年つくば100キロウォーク 歩行記 #3
              0
                ◆桶さん

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                今年の100キロ、
                そのほとんど大半を
                あららちん、カビちゃん、桶さん、オレ。
                4人で歩いた。
                去年に引き続き、
                今年2回目の参加したメンバー達は、
                なんとか僕をゴールさせよう。
                そんな思いを持って参加してくれてた。
                中でもこの4人は
                特別このキモチが強かったんだと思う。
                終始僕のそばにいてサポートしてくれてた。
                ずっと一緒にいた。

                去年、リタイアした後、
                車に乗って87km地点、
                最後の休憩所に行った。

                そこには濡れねずみでボロボロになった
                みんながいた。
                一番近くにいた桶さんに抱きついて言った。

                「ごめんね。ごめん。
                 一緒にゴール出来なくてごめん。
                 一緒にゴールしたかったよ。
                 ごめんね。
                 お願いだから、
                 俺の気持ちだけはゴールまで連れてって。」と。

                この時、桶さんは、
                何も言わずに、
                コブシを天に突き上げた。


                今年の100キロ。
                72キロを越えたあたりから
                桶さんに変化が現れた。
                どこか痛いのか、
                みるみるスピードが落ちて行った。

                僕達4人はキツくなったら
                「キツイ」って正直に言いあってた。
                誰かがキツイって言ったら、
                必ずそのキツイ誰かの手を繋いで歩いた。
                あの場所で仲間に対して出来る最大の事は
                『手を繋いで歩く事』だけだから。

                途中、何度も何度も
                あららちんと手を繋いだ。
                桶さんと手を繋いだ。
                カビちゃんと手を繋いだ。
                嘘。
                カビちゃんとは繋いでねーな。
                カビちゃんはいつもあららちんと手を繋いでた。


                何度かの桶さんのツライコールの後、


                「そっか。なら、また手を繋ごうぜ。」


                「ちょっと無理かもです。
                 僕はここで少し休みますから、
                 みなさんは止まらず先に進んで下さい。」


                いつも満面の笑顔の桶さんは、
                息も絶え絶えだった。
                歩いてる途中、
                こんな状態が2回あった。
                桶さんは桶さんで、
                きっとこのまま自分のペースでゆっくり進めば、
                今年もゴール出来るんだろうなって思った。
                でも、70キロ近く、
                時間にして15時間以上一緒に歩いてきた仲間。
                否、15時間じゃねーな。
                この1年、僕の葛藤につきあってくれて、
                一緒に戦ってきた仲間。
                もはや、桶さんと別々にゴールする事なんて考えたくもなかった。

                「分かった。
                 立ち止まっていられないから、先に行くけど、
                 オレ達、今年は4人でゴールするんだからね。
                 一緒にゴールするんだから。
                 じゃないと意味がないんだから。
                 ゆっくり歩いてるから、
                 絶対あとから追いついて来いよ。」

                桶さんから、返事は無かった。
                ただ、去年の藤沢と同じように、
                何も言わずに、
                コブシを天に突き上げた。

                そのコブシを見たら
                確信した。
                桶さんは大丈夫。
                きっと大丈夫。
                今は弱ってるけど、絶対追いついてくる。
                そう信じて僕達は歩き始めた。


                今年のお正月、
                チームのみんなで、うちに集まって宴会をした。
                その時、みんなで今年の抱負を「書き初め」に書いた。

                20120103_1803077.jpg


                オレと嫁はこう書いた。


                IMG_4246.jpg
                (説明不要だと思うけど、オレが右で嫁が右から2番目ね)




                鴨ちゃんは、
                (桶さんの奥様は)
                「子作り」と書いた。
                先日、チームで飲んでた時、
                鴨ちゃんが第一子を身ごもったって話を聞いて
                心から嬉しかった。


                みんなが続々と、
                今年の書き初めに書いた抱負を叶えていってる。
                桶さん、次は桶さんの番だぜ!
                頑張れっ!!




                20120103_1802967.jpg




                IMG_3902.JPG








                ◆おしり

                60まではあんなに楽勝だったのに、
                60を越えたあたりから、
                カラダがずんと重くなった。

                時間は深夜1時過ぎ。
                そりゃそうですよね。
                12時間以上歩き続けてきたんだもん。
                僕達は機械じゃない。
                疲労するし、疲弊もする。
                もはや、練習では歩いた事がない領域。
                練習で感じたことのないような痛みが
                全身を襲う。

                まず精神的な疲れとストレス、
                そして汗蒸れから、
                上半身全体にじんましんが出た。
                痒くてたまらない。
                アレグラを飲んで、
                一生懸命ムヒを塗りたくる。
                痒くてたまらない。
                リュックが邪魔で上手に塗れない。
                気が狂いそう。

                下半身は下半身で色んな所が痛かった。
                とりわけ痛かったのが、
                おしりと足の裏に出来たマメ。

                関節とか筋肉の痛みは、
                ロキソニンを飲めば、
                薬が効いてる間は幾分痛みは緩和する。
                でもロキソニンはマメには全然効かなかった。
                65を越えたあたりで、
                足の裏の真ん中、
                両足とも同じ場所に大きなマメが出来た。
                これが痛くてたまらない。
                このせいで、
                足をまっすぐ地面におろす事が出来なくなった。
                へんな歩き方になった。
                途端に今まで痛くなかった
                足首や膝まで痛くなってきた。

                でも、今回一番苦しんだのは、
                おしりだった。
                タイツと擦れて痛いのなんの。

                歩くたびにケツがタイツに擦れて、
                痛くて痛くてたまらない。
                カチカチ山じゃないけど、
                おしりに火が着いてるんじゃないかと思った。

                なんかね、大人になって、
                「悲しい」「悔しい」「嬉しい」
                これらの感情でナミダが出る事があっても、
                「痛い」これで泣く事なんてなくない?
                普通に泣けたから。
                「痛い」で久しぶりに泣いたから。
                おしりが痛い。
                ひりひりひりひりひりひりひり。
                痛くて痛くて溜まらない。


                背は腹に変えられない。


                えいっ。
                思いっきりタイツをおろして、
                72kmの休憩地点までケツを出して歩いたった。
                仲間達は大爆笑だった。



                ちょwwwwwwおまwwwwwマジかよwwwwwww



                馬鹿。マジだよ。
                痛くてたまんねーんだって。
                タイツとかズボンはいてらんねーんだって。
                仲間達は爆笑しながら、
                それぞれが後ろに回って、
                ケツを出して歩くオレの写真を撮ってた。

                「なぁ、この写真、チームのメーリングリストに流していい?」

                駄目。
                メーリスに流したら、
                みゆきも受け取るから。
                あいつ、こんな写真手に入ったら、
                速攻サイトにアップするから。
                メンバー個別に送るのはいいけど、
                みゆきだけは駄目。

                なぁ、後ろに光を感じたら、
                人の気配を感じたらすぐ教えてな。
                速攻隠すから。
                こんな話をしながらケツ出して歩いた。

                60キロ筑波休憩所から73キロ藤沢休憩所。

                69km地点。
                リタイヤした場所。
                去年越えられなかった場所。
                去年と同様に、
                この区間を通るのは深夜。
                あたりは真っ暗で街灯も少なく、
                前を見ても後ろを見ても
                他の参加者は見あたらなかった。
                そこにあったのは、
                カエルの鳴き声と、
                ぼそぼそと話す俺達の会話だけ。

                真っ暗な中、
                去年1人で歩いた道。
                リタイヤを決意した道。
                同じく真っ暗だったけど、
                今年は仲間達と歩いた。

                ケツを出して。

                仲間達に大爆笑されながら。

                出したかったんじゃねーんんだ。
                真剣にケツが痛かったんだ。

                追伸:
                歩き終わった後、お風呂で見たら、
                おしりの穴の周りがみみず腫れになって、
                まっかっかになってた。
                サルかよ!って勢いで。
                シャワーがかかったとき、思わず悲鳴をあげてしまった。
                ちなみに今、おしりのその部分はかさぶただらけになってる。







                ◆みゆきさん

                今大会中、みゆきさんは、
                色んな参加者やスタッフさんから、
                みゆきさんみゆきさんと声をかけられ、
                写真撮らせて撮らせてとカメラを向けられ、
                これあげる。それあげると、
                色んな方から色んなものを貰い、
                どこに行っても大人気だった。
                嫉妬してしまうほど。
                なんだよ。あいつばっかりと(笑)

                そんなみゆきさんからは本番3日前に
                こんなメールが来ました。



                わたし、当日は湘南の由比ヶ浜を目指して歩こうと思う。
                うちからジャスト100km
                勝手な行動を…ごめんぬ…!

                一人で100km歩けるかどうか自信ないけど
                制限時間に追われるでもなく、
                何かと戦うでもなく、競技でもなく
                楽しみながら、道を感じながら100km目指したいなぁと思う。

                膨らみかけのおムネに、66番つけて歩くよ。
                むんちんが怒らないなら、
                ぶろぐやついった見ながら
                遠くから励ましあいながら
                100kmという道程を歩きたい。

                ほんまに勝手な思いつきをごめんなさい!
                怒りましたよね。
                あああ、ごめんなさい。


                みゆきちんちん。







                なんで!?





                イマサラなんで?
                なんで一緒に歩かないの?
                なんでつくばを歩かないの?

                電話をかけて聞きました。
                彼女は彼女なりに色々な話をしてくれたけど、
                彼女の話の中で一番感じたのは、
                私が一緒にいると、
                チームに泥を塗る。
                チームに迷惑がかかるから、
                私は一緒に歩かないとの事でした。

                一生懸命説得しました。
                そんな事ないよ。
                みゆきさんがいる事で迷惑だなんて誰も思わないから。
                大会の参加者の中に、
                僕達の事を快く思ってない方もいらっしゃるみたい。
                それは事実だけど、
                確かに去年の僕達はかなり問題があったと思う。
                これは真摯に受け止めるべきだし、
                直さないといけない部分はきちんと直さないといけない。
                その上で、もし何か言われたら俺が謝るから。
                ちゃんと謝るから、
                一緒に出て欲しい。

                だって、去年のオレのリタイヤからこの1年、
                オレ達ずっと一緒だったじゃん。
                酒飲んで、喧嘩して、酒飲んで、エロい話して、
                酒飲んで、クダまいて、酒飲んで、泣いて、
                酒飲んで、笑って、
                散々一緒にいたじゃん。
                ずっと一緒だったじゃん。
                その中で、
                毎回、今回の100キロについての
                話をしてきたじゃん。

                このタイミングで
                チームからみゆきさんが欠けるのは無理。
                そんな状態は受け入れられない。
                ゴールには、
                家族、チームのみんな、
                みんなにいて欲しい。
                だから、一緒に歩いて欲しい。


                みゆきさんには正直な気持ちをぶつけました。


                彼女は納得してくれませんでした。


                オレは半ば諦めてた。
                今年の100キロ、
                みゆきさんは多分来ないだろうなと思ってたし、
                みんなもそう思ってた。
                あららちんだけ違った。

                「私はイヤだから。
                 私の中で、今このタイミングでみゆきたんが欠けるってのは
                 アリエナイから。」

                こう言って、
                何度も何度もみゆきさんに電話をかけて説得してくれた。
                そんなオレ達の思いと言うか、
                あららちんの熱意が伝わったのか、
                みゆきさんは当日来てくれました。

                みゆきさんは、最初の方こそ、
                神妙な趣でおとなしくしてたけど、
                後半はすっかりいつもの元気いっぱいの
                みゆきさんに戻ってた(苦笑)

                みゆきさんはこの1年、
                1人で黙々と歩き続けてきた。
                去年は僕達について来るのが精一杯で、
                後ろから小走りでちょこちょこちょこ着いて来てた。
                「早い−。これ歩くペースじゃないー」
                って言いながら。
                今は違う。
                僕は、僕達は、誰一人彼女のペースに併せて
                歩く事は出来ない。
                誰もついて行く事が出来ないほど、
                彼女は早く歩けるようになってた。

                今年の大会翌日、
                みゆきさんが書いてたこの↓日記から

                http://miyu.syoyu.net/Date/20120528/

                一部抜粋する。
                今年の大会の翌日、
                みゆきさんが家族に言われた言葉。



                去年の今日(大会翌日)、
                ベッドから起き上がれず、飯炊きも出来ず
                家族からボロクソに怒られた。

                ゴールした時、スタッフの方に
                「自分を褒めてあげてくださいね」
                って言われてムネアツになったのも束の間、
                帰ったらボロクソに言われまくって。
                ほんとうに泣けた。
                そんな一年前。


                ペペロンチーノを啜りながら
                「今年は怒ってへんの?」って聞いたら
                「怒ってないよ」って。

                「なんで?去年はめっちゃ怒ってたやん?」

                って聞いたら
                そらそうやろ、
                泥酔して夜中に帰ってきて、
                「これから100キロ歩くわ!」
                とか言ってまた家出てって。

                二日も家空けて、帰ってきたと思ったら
                身体動かんからスーパーの惣菜でもいいか?だなんて。
                そら怒るわ。
                そんなのスポーツでもなんでもない、
                ただのあほな行為でしかないやろ。

                でも今年は違う。
                何ヶ月も練習積んで、
                真面目に取り組んでたやん。
                それは立派なスポーツやで。
                それはスポーツマンの端くれとして、
                認めざるを得ないよ。



                去年の大会は、
                みゆきさんは出る意志すらなかった。
                たまたま前日つくばに飲みに来てて、
                オレ達と飲んでて、

                「どうせなら面白そうだからお前も出ろよ。
                 一応お前の分もエントリーしてあるし。」

                こう誘った。
                酔った勢いで彼女は言った。
                やると。
                そして(オレは帰ったけど)
                みゆきさんはそのまま明け方近くまで飲み続けて
                大会当日、二日酔いのボロボロの姿でやってきた。
                装備らしい装備は何もなく、
                シマムラで買ったハイソックスとスニーカーを履いて。

                そりゃ家族が怒るのも当たり前ですよね。
                日記に書いてある通り。
                金曜の晩と言うか、土曜の明け方、
                ボロボロに酔っぱらって帰ってきて、

                「100キロ歩いてきます。」

                と宣言して、
                土曜の朝から家を空けて、
                丸2日も家に帰らないと(苦笑)


                彼女は頑張る事がキライ。
                違うな。
                「頑張ってる」って行為を自分で認めるのがキライ。
                彼女は何一つ頑張ってなく、
                いつでも自然体でありたい子。
                好きだからやってるだけ。
                好きだから歩いてるだけ。
                彼女のスタンスはコレ。
                オレはそれを尊重する。

                でも、オレから見たら、
                今年1年で、
                チーム内で一番頑張っていたのは、
                他でもないみゆきさんだった。

                あれから1年。
                彼女は1人でどれだけのキョリを歩いて来たんだろう。
                今はもう誰一人彼女のペースに併せて歩く事は出来なくなった。
                彼女は誰よりも早く、
                誰よりも長い時間歩き続けられるようになっていた。

                だから、今回は最初から
                みゆきさんと一緒に歩く事は考えてなかった。
                でも、同じコース上、
                どこかにみゆきさんがいてくれる事が嬉しかった。
                コース上、2回ある折り返し地点。
                別々に歩いても
                少なくとも2回はすれ違うなって思ってた。
                その2回が楽しみだった。

                大会本番、
                やっぱり僕達は1kmも一緒に歩く事はなかった。
                僕はずっとあららちん、カビちゃん、桶ちゃんと歩いてた。
                歩いてる途中、
                そんな僕に、
                一番メールをくれたのがみゆきさんだった。

                「むんこ大丈夫か?」

                「むんこすげーじゃん」

                「ワギナワギナ!」

                「むんこ、V送るよ。」


                DSC_4307.JPG


                折り返しでオレや、オレ達を見つけると、
                こっちに向かって子犬のようにかけよってきた。
                そんな姿を見るだけで元気が出た。

                別々に歩いてたけど、
                ずっと支えてくれてました。
                ずっと一緒でした。
                ありがとうな。

                お前がチームにいないと、
                面白くないねん。
                ずっと一緒にいてくれよな。
                いつもチームを盛り上げてくれて、
                笑わせてくれてありがとう。






                IMG_3766.JPG




                IMG_3805.JPG




                IMG_4088.JPG




                IMG_3840.JPG






                #4につづく

                http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4458






                | - | 07:45 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                2012年つくば100キロウォーク 歩行記 #4
                0
                  ◆友達100人

                  100キロウォーク。
                  1人で参加してる方。
                  友達と参加してる方。
                  カップルで参加してる方。
                  ご夫婦で参加してる方。
                  そしてオレ達みたくチームで参加してる方。

                  参加の形態はそれぞれだけど、
                  1人で参加してる方はすごいなぁと思う。
                  だって1人だよ。
                  1人。
                  話相手がいないんだよ。

                  僕達は暫定25人を越える大人数で参加した。
                  普段から歩いてる子もいれば、
                  ほとんど運動らしい運動をした事もなく、
                  ぶっつけ本番みたいな感じで参加した子もいて、
                  脚力の差はそれぞれ。

                  加えて言うとチーム内には、
                  随分昔からの友達や知り合い同士もいれば、
                  今回始めてチームに入ってきて、
                  お互いの名前くらいしか知りませんって方も多数。

                  そんなちぐはぐなチームだからこそ、
                  25人全員で連なって歩く事は出来ない。
                  それぞれが自分の歩く速度にあった子を見つけて、
                  2〜4人くらいずつのグループに分かれて歩いてた。
                  大会で初めて会ったメンバー同士なのに、
                  100キロ間ずっと一緒にいた。
                  ずっと一緒に歩いたなんて子達もいたみたい。
                  烏合の衆。
                  でも、僕達はチームだった。

                  休憩所で会うと話をした。
                  「しんどいねー。」
                  「眠いねー。」
                  「足いたーい。」
                  「おうち帰りたい−。」
                  「やばっ、エアサロなくなった。
                   誰か持ってない?」
                  「足痛いん?ロキソニンまだ持ってる?私のあげようか?」
                  「マメマメマメー。誰か絆創膏ちょうだい。」


                  IMG_4030.JPG


                  仲間同士で助け合って
                  足りない部分は補い合って頑張った。
                  つくば100キロウォークは、
                  コース上、2回折り返し地点がある。
                  つまりどんなにキョリが離れても、
                  歩き続けてる限り、
                  必ず2回は全員の仲間達と出会える。
                  これが楽しくてねー。

                  前方、赤いTシャツを着た集団が
                  遠くに見えてくると、


                  IMG_4015.JPG


                  IMG_3994.JPG


                  あっ、仲間だ!

                  誰!?

                  かのかと大島

                  あいつらすげー早ぇじゃん。
                  こんな会話をしてた。
                  すれ違う仲間達とは、
                  必ずハイタッチをして元気を共有した。
                  頑張ろうな。
                  頑張ろうぜ。

                  すれ違う為に軽口を叩いた。

                  「すげーじゃん。よく頑張ってんじゃん。
                   そんな頑張ってるキミには敬意を払って、
                   このお菓子をあげよう。」

                  こう言ってお菓子を渡しっこをしたりした。


                  IMG_3960.JPG


                  一人じゃないんだ。
                  みんなで戦ってるんだ。
                  こう思えたからこそ頑張れたと思うの。

                  だからこそ、
                  1人で参加されてる方は
                  すごいなと思う。
                  本当にすごいなと思った。

                  友達100人。
                  嘘。
                  友達にはなれないかもだけど、
                  大会中、追い抜いたり、追い抜かれたりした方には、
                  必ず挨拶をしよう。
                  そして可能ならお話をしよう。
                  出来たら知らない人100人と、
                  話がしたいなと思って歩いてました。


                  「こんばんはー。
                   眠いっすよねー。
                   どこから来たんですか?」


                  「こんばんは。
                   大会出られるの何回目ですか?」


                  「そうなんですかー。
                   僕も去年出てたんですよ。
                   雨辛かったですよねー。」


                  等々、
                  色々話しかけた。
                  あまり話してくれない方、
                  沢山自分の事を話してくれる方、
                  色んな方がいた。

                  その中でもやっぱり、

                  「1人で参加してるんですよ。」

                  こういう方に会うたびに、
                  すげーなって心から思った。

                  「お互い頑張りましょうね。」って

                  声をかけあった。


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                  ◆あららちん

                  今回歩く前日、
                  彼女の日記には、去年の大会を思い出して、
                  こんな↓事が書かれてた。

                  http://www.alfoo.org/diary1/ofxjo/?stamp=1337964271-2

                  一部抜粋する。


                  60km筑波。
                  50kmをすぎて数kmで完全に1人になって歩いていたけど
                  一応60km地点の筑波休憩所で追いついた。

                  休憩所の屋根の下、
                  暗い中、向かいに座っていたむんちんは
                  「70kmまでがんばるぞー!」
                  って言っていた。
                  なんで「70km」なんて言うんだろう、
                  完歩するぞーって言わなかったむんちんの言葉に違和感を持った。

                  遅れて到着したから
                  やっぱりむんちんたちと一緒に再出発することはできなかった。
                  どれくらい遅れて出発したかはちゃんと覚えていないけど
                  最短の時間で出発準備を済ませて次の休憩所を目指した。

                  昼間歩いた道だけどそのときは真っ暗。
                  ヘッドランプの明かりがビニール傘に反射して
                  顔の回りは多少明るかったけど
                  その他は遠くの街灯がオレンジに光るくらいで

                  そしてとても眠くて眠くて
                  歩きながら寝たり
                  気がつくと立ち止まって寝たり
                  そんな道中だった。

                  真っ暗な夜が明けて日の出。
                  視界が開けてきた頃
                  高架下で雨を凌げ、ベンチのあるスペースがあり
                  そこにむんちんがいた。

                  「一緒にゆっくりいこう」

                  って誘ったけど

                  「もう無理」

                  って言う。
                  むんちんの言葉にはもう力がなかったし
                  完全に心が折れているような印象だった。

                  大会主催者のリタイア用番号に電話をかけてた。
                  一歩も歩けない、リタイアしたいと申告していたけど
                  チェックポイントまでは歩かないと回収してくれないみたいだった。

                  大会側の人が自転車で通りかかったので事情を説明したけど
                  それでもやっぱり60km地点に戻るか73km地点まで進むか
                  そうするしかないようだった。

                  なさけねー
                  とむんちんは叫んでたね。

                  嫁様に電話して
                  69km地点にいる。
                  もう一歩も歩けねー。
                  陸橋の下にいるから迎えにきて。
                  すごく寒い。
                  って言ってた。

                  私自身、身体も心も感覚が麻痺しかかっていて
                  励ます言葉もなかった。
                  一瞬一緒にリタイアしてしまおうかと思った。
                  でもそれは一瞬で進まなきゃって我に返った。
                  「悪いけど先いくね」
                  とむんちんを残して先へ進んだ。

                  感受性がものすごく落ちていたから
                  淡々と別れてしまったけど
                  今になるとあれでよかったのかなって考える。

                  つくばマラソン、タートルマラソン。
                  折り返しで声を掛け合いハイタッチ
                  また力が湧いてきたと

                  何回もむんちんの日記で嬉しい心の告白を受けてきた。

                  今回はそれができなかった。
                  できなかった。

                  それが本当に後悔。

                  87km地点
                  数時間ぶりにむんちんと再会した。
                  乾いたジャージ姿で最後のエイドに立ってた。
                  泣くとも泣けないそんな難しい表情してたよ。
                  握手したかな。あんまり覚えてないけど。
                  ゴールで待ってるって言ってくれて。

                  99km過ぎ
                  もう少し元気だったら笑っちゃうくらいのすごい風と雨。
                  斜めにだだだだだって雨粒が吹き付けてくる。
                  今考えると最後の直線だったんだね。
                  前なんて見ていなかったんだけど
                  どこからともなくやけにでかい傘をさした嫁様が現れた。
                  一歩一歩嫁様と一緒に前に進んでいくと
                  道が突き当たりになっているように見えて
                  真っ正面にむんちん。

                  左を見るとゴールの横断幕。
                  制御できない感情の大波が来て
                  ひどい顔と声で泣いた。
                  それをたぶんむんちんは冷静に見ていたと思う。

                  ゴールした後お風呂に車で送ってもらっている時かな
                  それとも87で再会した時かな。
                  意外に普通そうに立って歩いていたむんちんに私は
                  ふつうにあるけてんじゃん
                  的なことを言ったらしい。
                  11月6日におうたの会で酔っぱらったむんちんに言われた。
                  確かに言った気がする。言った。
                  おめーに言われてすげー傷ついたって。
                  リタイア時、胃がつらかったとかわからなくて
                  ただ脚が壊滅的に傷んでいたんだと思っていたから
                  そういうことを言ってしまったんだと思う。
                  11月も謝ったけど、
                  あらためて、
                  あのときは傷つけるようなことを言ってごめんなさい。

                  最後にむんちんの横を通過したメンバーとして救えなかった後悔と
                  心ない言葉をぶつけてしまった後悔。
                  もうこんな思いは持ちたくない。

                  だから今年も100kmを歩くのか。





                  そんな単純じゃない。




                  ほんとつらかった。
                  ほんとつらかった。

                  つらいつらい言っても
                  どれだけつらかったか
                  痛かったか
                  寂しかったか
                  怖かったか
                  長かったか
                  暗かったか
                  冷たかったか
                  地味だったか
                  なんてわかってもらえないだろう。

                  それだけ生きてきて最高のつらさだった。


                  だけど、それでも、
                  あそこらへんに置いて来てしまった後悔を拾いに行きたいと思う。
                  拾って、むんちんがゴールしたらぽーんと打ち上げて、
                  それで消えてなくなると思う。
                  そうしなくちゃいけないなと思う。

                  (今年の大会は)原則はむんちんより先に行かない。
                  願わくは、むんちんがゴールするところを見たい。
                  たくさんの仲間でその瞬間を祝福したい。
                  がんばらないとね。





                  原則はむんちんより先に行かない。

                  願わくは、むんちんがゴールするところを見たい。




                  100キロウォークの鉄則。
                  止まらない。
                  歩きつづける。
                  何があっても自分のペースで歩く。
                  これは大前提なの。

                  仲間同士で歩いていても、
                  誰かがリュックの中のものを取ったり、
                  自販機で飲み物を買う為に立ち止まったりしても、
                  その者以外は立ち止まらない。
                  絶対立ち止まらない。
                  先を歩く。
                  「先行くな。早く追いつけよ。」
                  と言い残して。

                  彼女は今年の大会中、
                  この大前提を全部無視した。

                  オレが暑いって言ってジュースを買う。
                  他の仲間達が先を行く中、
                  彼女はいつもオレの後ろに立ち止まって
                  オレがジュースを買うのをずっと待っててくれた。

                  休憩所に入る。

                  「むんちん、トイレ行く?
                   むんちんが行くなら私も行くし、
                   行かないなら私も行かない。」

                  トイレのタイミングまで全部
                  合わせてくれた。

                  4人で歩いてきたって行ったけど、
                  桶ちゃんは10kmでウンコしに行って
                  はぐれちゃったから、
                  10km→20kmの10kmは一緒に歩いてない。
                  カビちゃんは、
                  20km→30kmの10km間は、
                  さおり、さぶれちん、につけの
                  美女3人集と歩いてたから、
                  この10kmは一緒に歩いてない。

                  スタートしてゴールするまで、
                  23時間、
                  あららちんだけはずっと僕の隣にいた。

                  支えてくれてた。

                  「むんちん大丈夫?」

                  「むんちんどこか痛くない?」

                  「むんちん平気?」

                  ずっとオレの横で
                  歌を歌ってくれてた。


                  どんだけ支えられたか。
                  どんだけ救われたか。


                  何があってもゴールしなきゃ。
                  そう思った。


                  ちーむつきっこ。
                  今でこそ、こんな大所帯になったけど、
                  元々はオレとあららちん、
                  2人で始めて、
                  2人で作ったチーム。
                  最初は2人でマラソン大会に出て、
                  2人でハイタッチして、
                  2人で励まし合ってきた。

                  今年の100キロウォーク。
                  ゴール手前。
                  左手はあららちんの手を握ってた
                  右手なカビちゃんの手を握ってた。
                  あららちんはずっと泣いてた。
                  彼女は
                  去年のゴールでも泣いてたけど、
                  今年のゴールで泣いてたのは、
                  去年とは違う理由で泣いていた。

                  あららちん、
                  泣いてるのは見た事あったけど、
                  手を繋いだ状態で、
                  あんなにそばで泣いてる声を聞くのは初めてだった。
                  この子はこんな声で泣くんだ。
                  ずっと横で僕を励ましてくれてた声が、
                  泣き声と嗚咽に変わってた。
                  自分の事を支えてくれて、
                  ゴールに対してこうまで喜んでくれる仲間がいる。





                  ・・・たまらなかった。




                  たまらなくて、たまらなっくて、たまらなかった(>_<)





                  ありがとう。
                  これからもよろしくね。







                  ◆ゼッケン

                  今回の100キロウォーク
                  栄えあるゼッケン1番をつけさせて頂きました。





                  これ、すげープレッシャーだった。
                  でも、すげー力になった。

                  ゼッケン1がリタイヤなんて出来るわけないじゃん。
                  大会中、知らない方から、
                  何度も何度も声をかけていただいた。

                  「うわっ1番っ。」

                  そう言われる度に
                  プレッシャーと同時に頑張らなきゃと思った。

                  「1番がいたっ!」

                  って言われるたびに、
                  こう答えた。

                  「2番もいますよ。」と。



                  1234.jpg





                  IMG_4009.JPG




                  今大会、
                  あららちんがゼッケン2をつけていた。
                  オレ達は1番2番のゼッケンをつけて
                  23時間、列んで歩き続けた。





                  IMG_4008.JPG





                  IMG_4010.JPG







                  #5につづく
                  http://moonpiec.jugem.jp/?eid=4478

                  | - | 07:40 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
                  2012年つくば100キロウォーク 歩行記 #5
                  0
                    ◆スタッフさん

                    大会1週間前に、
                    大会オフィシャルが募集していた、
                    竜巻被害の復旧支援のボランティアに参加した。
                    その時、すかいさんと会って親しくなった。
                    大会当日、すかいさんは遠くから、
                    オレをオレ達を見つけると、
                    やってきて、
                    「頑張れよ。」
                    と声をかけてくれた。
                    「ちゃんとリーダー支えてやれよ。」
                    仲間達に声をかけてくれた。

                    80km土浦休憩所。
                    座って足の治療をしていたら、
                    大会代表の中村さんが
                    名刺を持って話しかけてきてくれた。
                    大会を掲示板を盛り上げてくれて
                    ありがとうございますって。
                    恐れ多かったったです。

                    その他、色んなスタッフさんから、
                    むんちんさん頑張ってね。
                    今年はゴールしてねって声をかけて頂きました。
                    どんなに心強かったか。

                    ゴールした後仲間達から聞きました。
                    スタッフの人達みんな心配してたよ。
                    ずっと言ってたよ。

                     「リーダーはまだ帰ってこないのか?
                      まだゴールしないのか?」って。

                    ご心配かけました(苦笑)
                    そして本当に本当にありがとうございました。
                    おかげで無事ゴール出来ました。

                    こんなに貴重な体験、
                    仲間との関係を深めるチャンス、
                    家族との絆を確認する機会、
                    沢山の"気づき"を与えていただきました。
                    みなさまに心から感謝しております。
                    ありがとうございました。


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                    ◆80km 土浦休憩所

                    去年は69キロでリタイヤ。
                    その後着替える為に1回家に帰って、
                    車で応援にまわったから、
                    73km兼87キロ休憩所である
                    藤沢休憩所は行った事があった。
                    唯一見た事もない休憩所。
                    それが、土浦休憩所。
                    時間は6時過ぎ。
                    まず土浦休憩所にたどり着けた事が嬉しくてたまらなかった。

                    73kmまではオレ達4人が先行してたけど、
                    73km地点で、さおり、さぶれちん、につけ
                    ちーむつきっこが誇るキャッツアイに抜かれた。
                    3人は先に土浦に着いて休んでた。

                    IMG_4082.JPG

                    3人の横に座って、
                    あーしんど。
                    めちゃめちゃキツイねーみたいな話をした。
                    足の痛みと
                    おしりのヒリヒリ感がたまらなかった。
                    制限時間まで残り約7時間。
                    残りのキョリ20km
                    ここまで来たらやるっきゃない。
                    てか、ここまで来てリタイヤなんかしたら、
                    今までの努力ってなんだったの?だよね。

                    残り20km。
                    残り7時間。

                    最低でも時速3kmペースで歩けたら
                    ゴールは出来る。
                    この時点でゴールは確信した。
                    今年はイケルぞと。
                    でもね、ここからの20kmの遠さに気が遠くなった。

                    スタート直後、
                    60km地点までは、
                    時速5km〜5.5kmペースで歩き続けていた。
                    60を越えてからは、
                    時速4.5・・・4とだんだんだんだんペースは落ちてた。
                    多分この先は頑張っても4キープが限界。
                    ヘタしたら4に切るかも。

                    残り20って事は
                    最低でもここから5時間かぁ。
                    マジで?
                    こんなボロボロ、
                    こんな全身痛みを持った状態で、
                    5時間以上歩き続けなきゃいけないの?
                    そう思ったら、
                    ナミダが出た。

                    自分でもびっくりした。
                    決して泣こうと思ったわけじゃないの。
                    ただただ自分がこれからやらないといけない事の
                    大変さを考えたら
                    突然ナミダが出たの。
                    そして弱音がぽろり。





                    「オレもう歩きたくないよ。」





                    ついこう言ってしまった。
                    真横にいたさぶれちんが
                    びっくりして慌ててオレにタオルを差し出した。
                    そりゃびっくりするわな。
                    オレだって、涙が出るなんて思ってなかったし、
                    泣くなんんて思ってなかったんだから。
                    さっきまで横で笑って、エロい話してたおっさんが
                    突然、目に大粒の涙浮かべるちゃてる
                    んだから。

                    「○○ちゃーん」

                    さおりが嫁のマネをした。
                    嫁がオレの事を呼ぶ時のマネをして、
                    オレを呼んだ。

                    「どうよ?似てるべ?
                     歩いてる間ずっと練習してたんだから。
                     似てるべ?
                     元気出るべ?
                     ○○ちゃん、頑張ってー!」

                     「○○ちゃん、頑張ってー!」

                    「ほら嫁もそばにいるぞ。
                     頑張れ!」

                    桶ちゃんも、あららちんも、につけも、
                    カビちゃんも、さぶれちんも、さおりも、
                    みんな笑ってた。
                    オレも笑った。

                    青空の下、
                    ラジオ体操の音楽が聞こえてた。


                    頑張らなきゃと思った。






                    この時は。










                    でも、この先は本当に長かった。




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                    ◆カビちゃん

                    去年オレがリタイヤした後、
                    オレの代わりにチームのリーダーになって
                    みんなを導いてゴールしてくれた。
                    去年のゴール後、
                    打ち上げの席で誰もが
                    「こんな事もう絶対しない。」
                    「一生したくない。」と口々に言う中、
                    カビちゃんだけが違う事を言ってた。

                    「むんさんはダメでしょ?
                     何がなんでも来年もっかいやらないとダメでしょ?
                     俺が一緒に歩いてやるから。
                     えっ!?何?
                     俺がもっかい出るって言ってのに出ねーのかよ?」

                    こいつはいい奴だなって思ってたけど、
                    100キロ歩き終えた今だからこそ、
                    はっきり分かった事がある。


                    お前はいい奴すぎる。


                    実際100キロ歩いて思った。
                    こんなツライ事、もうぜってぇーしない。
                    未来永劫やんね。
                    オレもう一生分歩いた。
                    これから先の人生は、10m先の所に買い物に行くでも
                    絶対車に乗って行ってやるもんねって。
                    去年大会後にみんなが
                    「こんなこともう絶対しない。」
                    「一生したくない。」
                    と口々に言ってたのがものすごく理解出来た。

                    その中、
                    あの状況で

                    「むんさんはダメでしょ?
                     何がなんでも来年もっかいやらないとダメでしょ?
                     俺が一緒に歩いてやるから。
                     えっ!?何?
                     俺がもっかい出るって言ってのに出ねーのかよ?」

                    この言葉が出たカビちゃんは本当にすごいと思う。
                    自問自答して考えたけど、
                    逆の立場だったら、
                    オレ、あのタイミングでこの言葉は言えない。
                    絶対言えない。

                    去年の100キロ終わった後に、
                    カビちゃんが書いてた日記。
                    オレ宛に書いた日記を一部抜粋する。


                    ◇むんさん

                    オレは
                    オレなりにむんさんの辛さ 悔しさ分かるつもり。
                    オレもあの雨と風の中歩いた。
                    寒かったし辛かった。

                    サイトの管理人でリーダーで
                    打ち上げ会場の主で
                    逃げ場のない中のリタイアを言うことが
                    どれだけ辛く情けない気持ちだったか
                    全てじゃなくても半分くらいは分かってるつもり。

                    リベンジだなんて
                    あの辛さ知らない奴が言ったって説得力ないよな。
                    オレが言ってもダメか?

                    オレはやりたいよ。
                    ゴールで握手したいよ。
                    あんな
                    87kmで泣きながら握手したまま終わりにしたくない。

                    オレは今回
                    どんなに体が痛くなっても、
                    這ってでも
                    絶対ゴールしてやるって決めてた。
                    その為にできることはやっておこうと頑張ってきたつもりだ。
                    むんさんからもらうメールを参考にして準備したし
                    大会前の1週間はおとなしくしてた。
                    むんさんサッカーやったよね?
                    捻挫したよね?

                    オレは怒ってるよ。

                    上手くまとまらないけど
                    さっきのメールの返事はそんな感じです。



                    この1年間ずっと支えてくれてきたよな。
                    キモチ悪いかもしれないけど、
                    オレ、今年1年ずっと考えてたよ。
                    ゴールする時は絶対
                    カビちゃんと手を繋いでゴールしよう。
                    ゴールしたら、握手をしよう。
                    そして「ありがとう」
                    って言うんだって。

                    ゴール出来て良かった。
                    一緒にゴール出来て本当に良かった。
                    後半、カビちゃんがどんどんどんどん弱っていったのを見た時、
                    ちょっぴり心配だったんだぜ。
                    お前、大丈夫か?
                    ここまで来て一緒にゴール出来ないの?
                    今年はカビちゃんが駄目になるのか?
                    来年もっかいやるのか?って(笑)

                    90kmを越えて
                    完全にオレが衰弱してった時、
                    もう駄目かなと思ったよ。
                    やっぱり一緒にはゴール出来ないかもって。
                    ゴール出来て良かった。
                    二人一緒にゴール出来て良かった。

                    ネットを通じて知り合った友達。
                    育った場所も、環境も全然違うけど、
                    こんなに仲良くなれるなんて思わなかった。
                    恥ずかしいけど、
                    正直に言うよ。







                    オレはキミが大好きだ。






                    これからもよろしくな。



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                    カビちゃんのサイト↓
                    http://www.alfoo.org/diary47/psyencek/








                    ◆名言の真意

                    上述したけど、60kmまでは
                    時速5kmを越えるペースでびゅんびゅん歩いてた。
                    基本的に1kmを11分くらいのペースと考えてた。
                    休憩所まで残り3kmの看板を見つけると、
                    やったーあと3kmだって。
                    って事はあと33分くらいだね。
                    楽勝。行くぜと。

                    ここからは違った。
                    いくら歩いても次のキョリ表示が出て来ない。
                    嘘だろ?
                    間違いなくもう20分は歩いただろ?
                    なのになんで次の1kmの看板が出ないん?
                    昨年の大会に一緒に出てたメンバーの中で、
                    空さんって方が、





                    「1キロって何キロ?」





                    歩いてる時に
                    ツイッターでこう呟いた。
                    (昨年の空さんのレポート)
                    http://d.hatena.ne.jp/Sapphire/20110607/p1

                    はじめてこのキモチが分かった。



                    1キロって何キロだよ。



                    1キロって何キロだよ。



                    ずっとこう思ってた。
                    横を見たら、
                    カビちゃんはぐったりしてた。
                    桶ちゃんは憔悴しきった。
                    カビちゃんは何度も言ってた。

                    「やばい。
                     去年よりキツイ。」

                    「暑いのがしんどい。キツイ。」って

                    そんな中、あららちんは動きまわっていた。
                    「眠い。」「しんどい。」って言う
                    カビちゃんの手を繋いで引っ張って歩き、
                    「暑い」って言って真っ赤な顔をして歩いてる
                    オレと桶ちゃんの横に来ては、
                    一生懸命持っていたうちわでオレ達をあおいでくれてた。

                    どこまで行っても、
                    道はまっすぐで、
                    目の前に広がる景色が
                    僕達の心をずっと蝕み続けてた。






                    IMG_3997.JPG






                    #6につづく

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                    | - | 07:35 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    2012年つくば100キロウォーク 歩行記 #6
                    0
                      ◆まっすぐ

                      最後の休憩所藤沢を出ると
                      ゴールまでは残り13km。
                      コース上、10kmごとにある休憩所だけど、
                      この区間だけは少し長い。
                      健常時なら3kmなんてスキップのキョリ。
                      けど、この時点、この状態での3kmは、
                      天竺より遠い。
                      イスカンダルより遠い。
                      惑星メーテルよりもはるかに遠い。
                      歩き始める前に3人に言った。

                      「オレ、13kmを一気に歩くのはもう無理。
                       途中どこかで休憩を取らせて。
                       1回休んでからゴールに向かおう。」

                      3人は納得してくれた。

                      87→100の区間には途中、陸橋が3箇所ある。
                      太陽は昨日にもまして、
                      輝きつづけ、
                      僕達の体力を奪っていた。
                      日陰で休まないかぎり、
                      休養は出来ない。

                      うっすらとした記憶で、
                      6kmくらい先に最後の陸橋があると思ってた。
                      13km。
                      6km歩いて日陰で一回休んで、
                      残り7kmを歩く。
                      プランとしては悪くない。
                      こう話し合って出発した。

                      ところがだ、どこまで行っても
                      3個目の陸橋がない(>_<)
                      6kmを越えて、
                      7kmを越えても陸橋がない。
                      ここでもっかいオレの泣きが入る。

                      もう無理。
                      限界。
                      座りたい。
                      どこかに座らせてくれ。

                      照りつける太陽。
                      コース上にあるのは、
                      ぽつんぽつんとある小さな木陰だけ。

                      「あっちの影の方が濃いな。
                       むんさんとあららちんはあっちの木陰に行って。
                       オレと桶さんはこっちの影で休むから。」

                      2人ずつ影を半分こして休んだ。
                      この時もカビちゃんはオレの事を考えてくれてた。
                      あっちの影の方が濃いから、
                      むんさんはあっち行って休みな。











                      道はどこまで行ってもまっすで
                      景色は変わらなかった。
                      この事がますます僕たちの体力を奪った。



                      なぁ、オレ達歩いてるのか?
                      本当に進んでるのか?
                      足踏みしてるだけじゃないのか?




                      IMG_3979-001.JPG




                      IMG_3978-001.JPG







                      ◆コーラ

                      ゴール手前3km。
                      暑さで4人とも朦朧としてた。
                      コース脇にあった自動販売機で
                      350缶のコーラを一つ買って4人で回し飲みした。
                      元気出さなきゃ。
                      みんな元気出さなきゃ。
                      冷たいもの飲もうよ。
                      コーラ飲もうよ。
                      みんなで飲もうよ。

                      超うまっ。
                      うわっ生き返るー

                      確かに生き返った。
                      飲んだ瞬間は。


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                      100mも歩かないうちに、
                      また死んだ。







                      ◆ひとりごと。

                      桶ちゃんはずっと音楽を聴いてた。
                      カビちゃんは下をむいてた。
                      オレは歌を歌ってた。
                      あららちんは横にいた。

                      もう誰も口をきいてなかった。

                      前に行かなきゃ。
                      足を前に出さなきゃ。
                      どんなに小さくても遅くてもいいから、
                      足だけは動かさなきゃ。
                      こう思ってた。

                      がんばれーオレ
                      がんばれーオレ。

                      こんな歌を心の中で歌ってた。
                      でたらめな歌。


                      ゴールで待ってくれてる家族の事を考えていた。







                      ◆胸を張れ

                      去年あそこに置いてきた忘れ物はしっかり回収した。
                      辛くて辛くて溜まらなかった。
                      痛くて痛くて溜まらなかった。
                      暑くて暑くてたまらなかった。
                      それでもゴールはやってきた。
                      ゴールまで1kmを切った。

                      遥か向こうに誰かが手を振ってくれてるのが見える。
                      きっとうちのメンバーの誰かだ。
                      近づいて行くと、
                      長女とベティだった。

                      向こうの方から次女がこっちに駆けてくる。

                      僕達は4人手を繋いで、ひたすら歩いた。

                      みゆきさんがものすごい勢いで、
                      こっちにむかって走って来るのが見える。
                      みゆきさんはいつもみたく、
                      飛んで抱きついてくると思った。
                      周りのみんなが叫んだ。

                      「みゆきっ駄目。飛ぶなっ!」


                      手を繋げ。

                      手を繋げ。


                      かのかがこっちに向かってくるのが見える。


                      手を繋げ。

                      手を繋げ。


                      みんなでゴールするんだ。
                      みんな仲間だ。
                      みんなでゴールするんだ。
                      手は、汗なのか、ヨダレなのか、鼻水なのか、
                      なんなんか分からないけど、
                      グシャグシャだった。


                      もう何でも良かった。


                      手を繋げ。

                      手を繋げ。


                      横であららちんが号泣してる。
                      その横では桶ちゃんがタオルで
                      ナミダを拭いてるのが見える。
                      カビちゃんが鼻をすすってる声が聞こえる。
                      帽子を深く深く被り直してる。


                      手を繋げ。

                      手を繋げ。


                      手を繋げ。

                      手を繋げ。



                      大きな声で叫んだ。





                      泣いてもなんでもいい、
                      恥ずかしくてもなんでもいいから、
                      胸を張れ。
                      顔をあげろ。
                      胸をはれ。

                      オレ達はやったぞ
                      やったんだぞ!
                      歩いたんだぞおおおおおお




                      胸を張れっ!


                      自分を誇れぇっ!


                      胸を張ってゴールすんぞぉおおおおっ









                      最後にこう叫んだのを憶えてる。






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                      こうして、
                      僕の、僕達の
                      長かった1日。
                      長かった1年が終わりました。








                      100キロレポート、
                      今日の話でゴールまで書いちゃったけど、
                      もっかいだけ続きます。
                      次の更新で僕達の長かった物語は、
                      本当におしまいです。





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                      #7につづく

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